2014年05月06日
Posted by カミロイ人 at 2014年05月06日15:55Comment(0)

漢数字を旧字で書く

 結婚式の熨斗袋の表書きを急に頼まれた。まあ、1枚なのでどうということはないのだが、中に入れるお祝い金を旧字で書くように言われて、まだしきたり通りにしているところが多いんだと妙に感心してしまった。

 漢数字と言われるものがある。一、二、三、四、五、六、七、八、九、十というふうに書く。そのままでも何ら問題ないのだが、ご祝儀袋の内袋にはこれを旧字で書くのがしきたりだ。つまり、壱、弐、参、肆、伍、陸、漆、捌、玖、拾と書く。

 通常、お祝い事なので偶数ではなく、「奇数の数字」でお金を入れるのが礼儀とされている。だから、壱、参、伍、漆、玖、拾となるはずだ。えっ、十は偶数だろうって。確かに十は偶数はなのだが、完結数なので構わない。しかし、実は九(玖)は苦に通じると言う意味合いで使われない。そして偶数だが、二(弐)は使っても問題ない。ややこしい。

漢数字を旧字で書く

 例として七万円の場合の書き方だが、「一、金 漆萬圓也」 というふうに書く。もちろん、「金 七万円也」でも何ら問題ない。

 表書きは「寿」、「祝御結婚」、「御結婚御祝」、「御祝」、「御慶」が一般的だ。空白の短冊の場合は自分の得意な書体で書けば良い。正式には楷書で書くのが普通だが、最近熨斗袋にはあらかじめ印刷された短冊が何枚か用意されているので、その印刷された字に合わせた書体で自分の名前を書く。行書が書けない人は楷書で書いても問題ない。連名の場合は過去のブログを参照してほしいが、基本的には短冊右側が位(役職)が上と思っていれば良い。

 熨斗袋は結び切りを用意する。あわじ結びでも良い。結婚式用に鶴をあしらったり、亀をあしらった装飾熨斗もあるのでそれでもかまわない。しかし、蝶結びは簡単に結びが解けるので使わないようになっている。最近は、何も知らないだけでなく、調べようともしない人が増えてきたので、そんな熨斗を持ってくるかもしれないが、本人は悪気でしているわけではないので何とも言いようがない。「何も入れていないわけじゃないのだから良いじゃないか」と言われれば、そうだが、日本人的ではない。まことに残念なことである。

 この表書きした熨斗袋を忘れずにお金を入れて袱紗に包んで式場に出かけるわけだ。もちろんお札は新札を用意する。まさか小銭を入れたりはしないと思うが、なかったからと本当に包んでくる人もいるようなので要注意である。


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