Posted by あしたさぬき.JP at ◆

 

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2008年12月19日
Posted by カミロイ人 at ◆2008年12月19日10:28Comment(1)

古いなじみのある機械を使いたい

 昨日、硬筆を教えている施設にお伺いしたときに、「ワープロを教えてくれる先生はいませんか?」と聞かれた。ワープロといってもパソコンに入っているワープロではなくて、西暦2000年ごろまで販売していたワープロ専用機のことである。全盛期には東芝の「ルポ」とかNECの「文豪」、富士通の「オアシス」などが電気量販店に所狭しと並んでいた。ところが、現在はパソコンを使っている人がほとんどで、インクリボン、フロッピーディスクやらのサプライ用品が入手しづらくなっている。日用品部門のDIYとかホームセンターにも在庫がなくなっているのが現状だ。量販店にはすでに影も形もない。

 このワープロをこよなく愛し、いまだにこのワープロを使って年賀状や暑中見舞いを作ることを熱心に励んでいる人たちがいるのだ。補充部品も見つけたら大量に買い込んで備蓄するそうだ。最近はそういった出物がほんとうにどこにもないという。彼らはそういってニコニコ笑うそうだ。

 ワープロの操作は現在のパソコン利用者にとっては複雑で機能も限定されており使いにくく見える。だが、何年も使い続け、たくさんのワープロ専用機の機能を体で覚えていると手放せないのだという。中にはパソコンも持っているが、やはりワープロの方が使いやすいという人もいる。

 人間は慣れ親しんだものに愛情を注ぎ、それを大事にしようとする。これは機械でも人でも同じだ。その心を忘れたら「人間性の喪失」になるのかもしれないと思った。今年もこのワープロを使って年賀状を出している人がいるというのは何か心ほのぼのとするものがある。