2010年10月27日
Posted by カミロイ人 at 2010年10月27日10:46Comment(0)

季節の変化に囲まれて

 今日は寒気団に包まれて、日本列島は冬になっている。朝起きて、肌寒さを感じるのは、そのせいだ。10月の初めの頃は夏が続いていて、扇風機やクーラーがあっても不思議ではなかったが、今はその機械類は寒々しい。触ると冷たい。頬を通り過ぎていく風も氷を含んだ水の上を通り過ぎたような冷たさだ。暑さが過ぎれば、読書の季節が訪れるという。と言うことで。

 昨日は新刊の短編アンソロジーを読んだ。スタージョンの「昨日は月曜日だった」は途中までしか読んでいなかったので続きを読んだ。スターションは昔からお気に入りの作家だったが、この短編は始めて読む。掲載時期を調べてみると、すでに持っている傑作選集に入っていることがわかった。今まで気がつかなかった?いや、名前は覚えていたので、読んだ気になっていたのかもしれない。

 読んでみると、これまで全く読んだことがない短編だとわかった。時間を管理するGAとSTの物語で、人間は役者で毎回創造された世界で演技し、創造・破壊する世界は小人が担当している。話は役者が月曜から水曜に移らなければならないのに火曜日の作業中に迷い込んだことから発生した事件だ。その後、GA(守護天使)がミスをして役者をリンボーへ送ったことからST(悪魔)がいやな仕事を分担させられることから逃れられるというお話だ。詳しい話は読んで見なければわからないと思う。ホラSFの傑作。

 もう一つ、フレドリック・ブラウンの「シリウスゼロ」を読んだ。これは未知の惑星で経験する摩訶不思議な現象で、途中から絶世の美女が登場し、乗組員の一人が魅惑されてしまう。でも結局、この惑星生物の精神能力で見せられた幻覚だとわかり、大きなショックを受ける。ここで終わらないのがブラウンで、ここで教訓。幻覚として最高のものを失った人は、ついには現実の美に目覚める。

 この世の中には、目覚めない人もいるからややこしい。結局・・・。


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季節の変化に囲まれて
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